全国各地で活躍するマウジン2017 磯部らん文筆業・マナー講師

磯部らん (いそべ・らん)
文筆業・マナー講師
(2006年度 武蔵野美術大学通信教育課程 工芸工業デザイン学科 生活環境デザインコース卒業)
愛知県生まれ。
大学卒業後、名古屋での会社員時代にプロダクトデザインを学ぶため武蔵野美術大学通信教育課程に入学。
2006年に転職し、東京に。その後、フリーランスのライターやマナー講師として独立。
現在は書籍や雑誌のライター、セミナー講師をしている。
公式HP  isoberan.com
【著書】
『イラストでよくわかる 敬語の使い方』(彩図社 (2015年10月))
『人から好かれる 話し方・しぐさ 基本とコツ』(西東社 (2015年4月))ほか

書くことを通して、伝統工芸やデザインのある豊かな暮らしを提案していきたい

在学中に制作したアクリルの椅子

─大学時代における思い出

思い立ったらすぐに行動してしまうタイプで、デザインを学ぶためムサビへの入学を決意。祖父や父の仕事が家具やインテリア関係だったこともあり、プロダクトデザインが身近で興味深いものであったことがきっかけでした。課題制作やスクーリングは楽しく、ムサビで知り合った学友たちとアフリカのガーナに旅行をしたことも良い思い出です。

日々、気づいた様々な事をメモした大量のノートブック

─何かを伝えたいと思ったきっかけは

もともとがすごいメモ魔で、小さい頃から人の言葉やテレビ・ラジオで耳に残った言葉、本を読んでいて感動したフレーズをノートに書き溜めていました。とにかく書くことが好きなんだと思います。会社員をしているときに興味を持ったマナーについて、メールマガジンのライターとして文章を定期的に書く機会に恵まれました。そのときに書いた文章を、ふと思い立って出版社に送ったことが自著を出版するきっかけとなりました。

これまでに上梓した書籍

─これから書くことで伝えたいことは

日本の伝統工芸や若手の作家さんを、『書く』ことで応援できたらと思っています。少し高価なモノでも愛しみ大切に使ってもらえれば、それが生活を豊かにし、伝統工芸の技を後世に伝えることにもつながります。そういった生活をほんの少し豊かにするようなモノを文章で伝えていきたいです。

磯部さんが伝統工芸の素晴らしさを伝える「こもののこと」

─仕事でいちばん大切にしていることは

私が書いた文章が、取材した人やそれを読む人にとって何かしらプラスになればと考えています。

─デザインやアートの力とは

暮らしをもっと豊かにしてくれるもの。お気に入りの器や絵など、それに触れたり見ることによって、元気やパワーをもらうことができます。いろんなものに触れる機会を持つことは人生をより豊かにしてくれるのだと思います。

日本酒の魅力を伝える月桂冠の文章

─今後の展望は

ずっと変わっていないのは、書くことで周りの人のお手伝いがしたいということ。より良く生きるための暮らしや生活について、読んだ人のヒントとなるような言葉を紡いでいきたいです。
また、ムサビに通った経験を活かし、いつか伝統工芸や若手の作家さんを応援できるギャラリーを持って、モノと人、人と人とを繋ぐお手伝いができたらと思っています。ギャラリーの奥のカウンターで、夜な夜なお客さんや作家さんと日本酒を飲みながら、色んなことを語り合うのもいいなと思い描いています。

編集後記

磯部さんは様々なこだわりや信念を持つ一方で、偶然の縁をきっかけに多方面に展開していく柔軟さも併せ持っている。
過去にバックパッカーとして30カ国を旅した経験もあるそうで、様々な価値観に触れた上で伝統工芸を好んでいるという点も面白い。
人生における変化を肯定的に捉え、その流れに乗って楽しんでいる印象の磯部さん。今後どのように進化していくのだろうか。

ライタープロフィール

百野 ケンスケ
2005年度 武蔵野美術大学造形学部 映像学科卒業 フリー映像ディレクター、カメラマン