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特色GPの申請・審査結果の書類から
取組名称「美術と福祉プログラム 造形ワークショップの展開」

取組の概要
美術と福祉プログラムは、武蔵野美術大学の建学の精神である「真に人間的自由に達するような美術教育」に立脚して、現代社会の課題を担う美術教員を養成することを目的としている。介護等体験法の趣旨を踏まえつつ、美術教育の専門性を生かした本学独自の取組として、小平市内の6つの社会福祉施設の提携により実施した。平成10年度より8期8年、造形学部7学科約800人の学生が参加している。特に、新しい美術教育の可能性として造形ワークショップを位置づけ、美術の楽しさを高齢者・障害者と共有することを目指している。また、社会福祉施設での実践と通年の演習を組み合わせて教育課程上に位置づけ、造形ワークショップの記録とその表現を指導上重視することにより美術教員としての力量形成に効果をあげている。

審査状況及び選定理由
この取組は、武蔵野美術大学の建学の精神である「真に人間的自由に達するような美術教育」に立脚した美術教員養成と福祉施設との連携プログラムです。
具体的には教諭の免許に関わる介護体験を、美術と福祉を結びつける造形ワークショップという形でカリキュラムの中に位置づけており、教員のきめ細かいサポート、資料閲覧室の設置などにより組織的に組み立てられた優れた特色ある取組として他の教職課程を持つ大学の参考になると言えます。
今後、外部の評価委員会の設置により、更なるプログラムの深化、発展が期待されます。

財団法人大学基準協会「審査結果について」2006年8月4日付より

特色GPとは
「特色ある大学教育支援プログラムの略称」。GPはGood Practiceの省略。文部科学省が、大学教育の改善・充実の観点から特色ある優れた取組を選定し、選定された取組を広く社会に情報提供することや財政支援を行うものです。

>> 文部科学省の関連ホームページ

武蔵野美術大学の沿革
武蔵野美術大学は、造形学部11学科と通信教育課程4学科、大学院博士前期課程(修士課程)、博士後期課程、合計約7700名の学生を擁するわが国最大規模の美術大学です。1929(昭和4)年に創立された帝国美術学校以来、5万人を超える卒業生を送り出してきました。
教員養成の分野では、帝国美術学校では師範科を開設して中等教員の養成を行い、戦後の武蔵野美術学校、武蔵野美術短期大学(武蔵野美術大学短期大学部)、武蔵野美術大学ともに教職課程を開設して多くの小中高等学校の教員を輩出してきました。また、旧短期大学部及び現在の造形学部通信教育課程では現職教員のために免許状の上進や他教科免許状の授与のための教職生制度を開設して、教員研修のための重要な役割を果たしています。さらに、美術教育の新しい流れである美術に関するワークショップについても、視覚伝達デザイン学科及び教職課程で1980年代から取り組まれ、そのパイオニア的実績が評価されています。