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活動について ──実践

社会福祉施設で美術の楽しさを生かす
美術と福祉プログラムの中では、造形ワークショップだけではなく、社会福祉の現場での介護・介助の体験を行います。また、美術・デザインの分野を専攻する学生として、社会福祉施設での活動を支援する試みも行います。
2005年度の大きな取組として、特別養護老人ホームであるやすらぎの園での壁画づくりがありました。この施設の地下1階の入浴施設は、高齢者の生活にとって重要な介護の場ですが、そこに通じる廊下の壁面は、暗くてじめじめした印象がありました。このため、施設長さんから学生たちに壁面を塗り替える提案がありました。学生たちは検討を重ね、明るいサバンナの壁画にすることを話し合い、長い時間を掛けて壁画を完成させました。この効果で地下の廊下は、楽しい空間として生まれ変わることができました。
このほか、社会福祉施設の行事日程に対応したポスターづくりや飾り付けなど、さまざまな社会福祉施設の活動を支援するための活動をしています。学生たちの意欲と能力が、高齢者や障害者のみなさんにとって、美術の楽しみを分かち合うために生かされることを念願しています。

社会福祉施設とオリエンテーション
老人保健施設・けやきの郷でのオリエンテーションの様子。介護等体験に先立って、4〜5月にクラス単位で施設を訪問してオリエンテーションを受けます。実際の介護や造形ワークショップの前に、担当職員の方から説明や諸注意を受けることで、大学内での準備にも計画的に取り組むことができます。

やすらぎの園地下1階の廊下壁画
2005年度に完成した特別養護老人ホームやすらぎの園の壁画です。以前は右下の写真のように白い壁だけで全体に暗い雰囲気ですが、入浴施設への廊下を明るく楽しくすることを目的として、学生たちが下の写真のように制作活動を行いました。分かりやすく明確なモチーフを使って壁画が完成しました。






制作前の廊下