11月11・12日、アートサイト岩室温泉2007のPRチームのプレゼンテーションと、公園チームは視察のため岩室を訪れました。
午後に武蔵野美術大学を出てからバスで6時間。岩室に到着したときにはすっかり日も暮れて雨も激しく降っていましたが、長旅で疲れた私たちを、岩室温泉の綿屋旅館のみなさんが暖かく迎えてくださいました。
美味しい夕食のあと、岩室の芸妓さんにインタビューする機会をいただきました。質問にお答えいただいたのは岩室芸妓置屋組合会長の小梅さんと、同副会長のてつ子さんです。お二人の巧みな話術に学生たちの緊張もほぐれ、宿場町としての歴史をもつ岩室と芸妓さんの世界についていろいろなお話を伺うことができました。「仕事で辛いと思うことはありますか?」という質問に「辛いと思うことはありません。自分のおもてなしでお客様に喜んでもらえるやりがいのある仕事です。」と笑顔で答えてくれたお二人。その言葉に、芸妓の仕事に対する誇りを感じました。
その日の夜、PRチームは綿屋さんの展望露天風呂で身体を温めたあと、プレゼンテーションを翌日に控え、深夜まで熱心に打ち合わせをしていました。
2日目、岩室伝統文化伝承館にていわむろみらい研究会の方々をお招きして、アートサイト岩室温泉2007のテーマとチラシ案の発表をしました。学生たちが考えてきたテーマは「美流(びりゅう)」という言葉。PRチームはこの言葉に岩室とムサビで作りだす新しい美の流れという意味を込めました。そして「美流」からイメージするチラシ案も提案されました。5つのチラシデザインにいわむろみらい研究会の方々からさまざまな意見をいただきました。「是非思い切ってやってください」との言葉に、PRチームも最終デザインに向けて意気込みを新たにした様子でした。
この日は朝から雹(ひょう)が降る寒さ。公園チームは悪天候の中、勇んで視察へと向かいました。公園チームが担当するのは、岩室にある「丸小山公園」と「桜の堤」です。前日まで学校で岩室の模型を作り、地形の調査など下準備を行ってきました。今回の視察では、綿屋旅館さんにある貴重な歴史資料なども見せていただいたり、駅までの道のりを徒歩で確認したりと、夜行電車で岐路につくまで目一杯活動しました。
2回の訪問とも、行きは激しい雨に見舞われましたが、岩室で大きな二重の虹を見ることができました。私たちにはそれが岩室とムサビをつなぐ虹に思えました。
岐路につく前には菊祭りで賑わう弥彦神社に参拝して、来る12月22日、今度はいわむろみらい研究会の方々をムサビにお招きして行われる各チームのプレゼンテーションの成功をみんなでお祈りしてきました。
岩室訪問参加メンバー:PRチーム(5名)、公園チーム(6名)、コアグループ(3名)、教職員(5名)