2007年6月23日〜25日 H19年度前期 第2回岩室訪問

ムサビ学生、冬妻ほたるに出会う梅雨の岩室訪問

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6月後半、梅雨のジメジメとした日が続いていましたが、第2回岩室訪問へ出発の朝は、気持ちのよい快晴となりました。今回の訪問は過去最多の学生61名、教職員13名、合計74名で、学生はグループごとに5つの旅館に分かれて宿泊しました。

朝9時と夕方6時の2便に分かれてムサビを出発したバスは、それぞれ順調に岩室に到着。15時に到着した先発便の学生はさっそく視察調査を行い、各旅館で夕食をすませた後に、新しい街路灯に照らされた夜道を、岩室名物「冬妻(ひよづま)ほたる」の見学に出かけました。

その日は土曜日ということもあって「冬妻ほたる」を見に来た観光客でメインストリートも車が渋滞するほどでした。岩室公会堂から岩室神社前を通りしばらく歩くと、地元の方々が「ほたるを守る募金」と「七夕の短冊」コーナーを設置して観光客を案内していました。

そこから山道を進んで行くと、ふわりふわりと蛍光グリーンに光る「冬妻ほたる」が舞いはじめました。ほたるは日没から1時間と、深夜の2回乱舞するそうです。私たちが訪れた時はまだ肌寒く、数十匹がチラホラ飛んでいましたが、最盛期には何百ものほたるが一斉に舞うそうです。

後発でムサビを出発した第2便は、深夜11時過ぎに岩室に到着。翌日の中間プレゼンに向けて、その後も遅くまで準備を行いました。

岩室甚句ワークショップ開催!〜みつめて つなげて きずこう未来〜

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翌日24日も朝から快晴。各チームごとにスケジュールを立てて視察調査が始まりました。この日は岩室公会堂でワークショップ計画チームと婦人会の方々によるワークショップが行われました。タイトルは「みんなでつくろう岩室甚句〜みつめて つなげて きずこう未来〜」です。岩室に古くから伝わる「岩室甚句」という民謡に、学生と地元の方々で新しい歌詞をつけようというこの企画。チームのメンバーはこの日のために徹夜で準備を進めてきました。ワークショップはインタビュー形式の他己紹介から始まり、ゲームを取り入れるなどの細やかな工夫がなされ、岩室のおばあさま方ともみるみる打ち解けあうことができました。昼食は婦人会の方々によるお手製の豚汁とおにぎりをいただき、午後からいよいよ岩室甚句作詞がスタートしました。

笑顔から生まれた「いわむろのみらい」の新しい岩室甚句完成!

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ここでひとつ完成した新しい岩室甚句を
ご紹介します。

〜 昔は手ぬぐいで かじかとらえて食ったもんだ(ハァ よしたや よしたや)
〜 おいしい季節のスイカやキュウリとれた(ハァ よしたや よしたや)
〜 今はトマトが色づいた 大変だ(ハァ よしたや よしたや)
〜 ぴょんぴょん子供の笑顔で投網とバケツ(ハァ よしたや よしたや)

みんなで作り上げた達成感と、婦人会の方々の生き生きとした表情に、学生たちは連日の疲れも吹き飛んだ様子でした。

満員御礼大盛況!
各プロジェクトチームによる中間プレゼンテーション開催

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午後3時、ひきつづき岩室公会堂にて中間プレゼンテーションがスタートしました。学生の生のプレゼンテーションを見ようと、いわむろみらい研究会をはじめ、婦人会、地元の方々など、たくさんの方が集まってくださいました。
チームTシャツを作って発表した観光デザイン計画チーム、完成した新岩室甚句を婦人会の方々と歌って発表したワークショップ計画チーム、マーク・ロゴも含めて発表したサイン計画チーム、前日の視察での結果を盛り込んで発表をしたストリートファニチュア計画チーム、プレゼンパフォーマンスも光ったキャラクターチームの5チームが発表し、婦人会の方々の笑い声や、地元の方のするどい質問などが飛び交う活気に満ちたプレゼンテーションとなりました。

ほたる舞う岩室で、熱く語り合う「よりなれ座談会」開催

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その夜は、公会堂にてコアのメンバーが中心となり、岩室×ムサビの第2回座談会が開かれました。プレゼンテーションの場とは違い、膝を寄せ合って自由に語り合う座談会は、岩室の方々の率直な意見が聞ける貴重な場です。今回もプロジェクトのことだけではなく、人生についてなど、さまざまなことを語り合うことで交流を深めることができました。

いわむろのみらいを担う、岩室中学校1年生106名との交流会開催

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最終日、朝から雨が降りつづく梅雨空の中、コアグループは岩室中学校での交流会に参加しました。この交流会は、岩室中学校の美術教員である星真二先生がムサビの卒業生であることがきっかけで実現しました。中学校に到着したコアのメンバーは、まず1年生の美術の授業を見学しました。自分の好きな漢字に、その意味を考えながら色をつけて描くという課題に取組む中学生。その伸び伸びとした表現と明朗な色使いに、いわむろのみらいの明るさを感じました。

音楽室で始まった交流会は、プロジェクト、コアコンセプトの紹介、ムサビ紹介のビデオ上映とつづき、その後の質疑応答では、「どうして岩室とムサビのつながりが始まったのですか?」「大学に部活はありますか?」など、自由な質問がたくさん飛び出しました。

コアグループにとっては緊張の50分間でしたが、授業後のアンケートでは、中学生から熱いメッセージがたくさん届き「ほっ」と安堵のため息をつくと同時に、未来を担う彼らのためにも「いわむろのみらい」創生プロジェクトを通して精一杯貢献したいと、今後の取組にむけて気持ちを新たにしました。

こうして充実した第2回岩室視察も無事終わり、間瀬海岸の旅館丸一さんにて特製海鮮丼を食べて満腹の一行は、ムサビに向けて岐路につきました。

平成19年度活動報告

平成19年度前期プロジェクトブック(PDF 1.7MB)
平成19年度後期プロジェクトブック(PDF 4.7MB)

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