第5回目の講義は本学インドネシア研修コーディネーターである安井皓一氏をお招きしました。安井氏はパワーポイント資料を元に、竹の基礎知識や日本の伝統文化に於ける竹工芸製品について説明しました。紹介された主なものは以下のとおりです。
門松・漆塗りの竹箍・人間国宝「生野祥雲斎」の作品・茶道用具・千利休の作品・国宝茶室・伊勢神宮茶室・桂離宮・農家の青竹床・竹行灯・竹のネックレス・雅楽に用いられる楽器・熊手・凧
続けて、日本の伝統文化において、自然との共生が根付いている事例として、伊勢神宮で20年ごとに行われている式年遷宮を挙げました。式年遷宮に用いられる全ての御神宝(ごしんぽう)の材料は、20年かけて準備育成された天然素材を使用し、20年経った御用済みの御神宝は土に返されています。
後半、パワーポイント資料「I LOVE INDONESIA」を元に、インドネシアのウッドクラフト、家具などを紹介しました。また、インドネシアでの生活や文化、安井氏の現地での活動内容についても説明がありました。安井氏の竹への造詣の深さとインドネシアへの愛情が感じられる講義でした。最後に本学民俗資料室の船川朗博氏により本学の所蔵する竹の民具に関して紹介と説明がありました。