第12回目は5回目となる望月昭氏による講義です。初めに視覚伝達デザイン学科非常勤講師の塚本純久先生より、インドネシアに住む部族の、竹でつくられた矢などの贈答品が紹介されました。その後、タイの難民キャンプとしてつくられた「竹の街 Khao-I-Dang」が紹介されました。それは住居から教会、劇場に至るまで全て竹でつくられるという、災害復興支援に竹を用いた見事な例でした。他には、国連大学プロジェクトとして南インドの住民参加による竹ドーム建設が紹介され、中心となった建築家のヨナ・フリードマン氏とその作品を解説がありました。
また、「野外活動家」である二名良日氏の活動が紹介されました。二名氏はアウトドアの専門家であり、竹のオブジェを制作し、同時に子ども達の野外活動の一環として竹やぶの間伐などを行っています。竹のツリーハウスなど多くの竹の造形が紹介されました。
続いて望月氏が25年間以上取り組んでおり、今も継続されている砂漠へのマングローブ植林についての解説がありました。マングローブの植物学的な説明に始まり、実際にプロジェクトがどのように進行し、展開してきたのかという、海外支援プロジェクトの一つの成功例が紹介されました。