第11回目は4回目となる望月昭氏による講義です。これまでの動詞分類による竹の造形紹介に続き、「建てる」というテーマで竹の建築物を紹介しました。
まず紹介されたのは日本における竹建築の数々です。家屋材料の半分を竹が占める、江戸時代初期を代表する桂離宮を例に挙げ、また部位ごとに異なる竹の利用法を解説しました。また桂離宮を始め多くの茶室を写真とともに紹介しました。
次いで海外の竹建築として南米はコロンビアの、建築に限らず様々な竹の造形物を紹介しました。建築物、橋、垣根、楽器、家具などなど全て竹でつくられています。またインドネシアの竹建築を、トラジャなどを例に挙げ紹介しました。
続いて日本庭園における竹の利用を解説しました。様々な坪庭や竹垣を紹介し、また作庭家・重森三玲による竹をふんだんに用いた庭園を紹介しました。
かつては日本各地にあった竹材店ですが、今は殆ど消えてしまった現状があります。その中で京都にある老舗の竹材店「竹又」を紹介しました。
その後、場内が明るくなってから望月氏が持参した身の回りにある竹について説明がされ、中国の骨董品、牛の首輪として使うもの、罠、おもちゃ、釣り竿、など多くが紹介されました。