第6回目の講義は雅楽道友会の皆様(代表・新屋治氏)をお招きしました。始めに雅楽についての解説がなされました。日本で演奏されている雅楽は平安時代に確立されたもので、明治時代に入り宮内省(現 宮内庁)に一流の演奏者が集められ、以降技術と伝統の継承が行われ、今に至るのだそうです。次に、使用する楽器の紹介、演奏の仕方、音色の説明がありました。紹介された楽器は以下の通りです。
打楽器(打物)
・鞨鼓(かっこ) ・太鼓(たいこ) ・鉦鼓(しょうこ)
弦楽器(弾物)
・ 楽琵琶(がくびわ) ・琴(こと)
管楽器(吹物)
・笙(しょう) ・篳篥(ひちりき) ・龍笛(りゅうてき)
楽器紹介の後、音あわせの曲「音取(ねとり)」と、結婚式でよく演奏される「越天楽(えてんらく)」、続けて「陪臚(ばいろ)」が演奏されました。次に、舞楽についての説明があり唐楽(とうがく)で一番有名な曲「蘭陵王(らんりょうおう)」、続けて「納曽利(なそり)」が演奏されました。
後半の30分は、希望した学生が、それぞれ興味のある楽器を実際に手に取り、音を出す体験をしました。今回の演奏では使われなかった楽器、和琴(わごん)、笏拍子(しゃくびょうし)、神楽笛(かぐらぶえ)の演奏の仕方、音色が紹介された後、質疑応答がありました。最後に、雅楽演奏会の最終曲として知られる、「長慶子(ちょうげいし)」が演奏されました。
多くの学生にとって、初めて雅楽の演奏を実際に観ることができたのではないでしょうか。また、竹から生まれた楽器の多彩な音色には会場中が驚きに包まれるなど貴重な体験となりました。